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蹴りたい背中

来週のゼミ合宿に向けて修羅場ラバラバ
5forcesとか大学生が使うフレームワークじゃねーよ!!!



綿矢 りさ
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暇だったのでぱらっとめくったらいつの間にか読了。
読みやすいというか薄いというか、その前に何でうちにあったのかが不思議でしょうがないのですが、よくよく考えたら買ってきたの俺でした。


えーまあ史上最年少で芥川賞受賞という快挙を成し遂げた作品ですよね。
現代文学と言えばそうなんだろうけどなーちょっとわからない。
作者が19歳じゃなかったら芥川賞にはならなかっただろうなーといった感じ。


あらすじは例によってめんどくさいので飛ばしてw
この小説が面白いのはどこにでもいる黒歴史MAXの不健全な高校生の物語であること。解説でも書かれていますが、高校生が主役で学校生活を中心に話が展開する小説のことを一般的には青春小説といいますが、その条件に当てはまっていながらこの小説は青春小説ではないのです。なぜなら主人公がその青春を謳歌できていないから。
悲しいことに主人公の長谷川初実もその対となるにな川も余り者。青春からはみ出した存在なのです。


そういった青春18切符ではないですが、青春行きの電車に乗れなかった余り者の初実とにな川は孤独な青春を送るのです。授業間の10分休みではふて寝したり、昼ご飯一人で食べたり、部活動で誰ともしゃべることがなかったり、もう胸が押しつぶされそうなほど孤独。
周りのことを皮肉って認めないながらも、認めてほしい、許してほしいという気持ちがあるという背反。ツンデレ?笑
でもそういう不器用なときって思春期のころにはあったなぁ、という懐かしい気持ちに浸れたり。
こういう経験のある人は、痛いくらいに共感できると思いますよ。僕は痛くはなかったけど苦しい程度にはw


青春の裏の一ページみたいなものを描いた小説だと思います。
どうしようもなく不器用な青春を送る女の子の物語。