uedai blog

日々のこと、読書日記、徒然なるままに思うところ

痛切

もはや読書記録日記に成り下がっているのはキニシナイ
いいんだもん。実際、本を読むことは良いことなのです。
まず、日本語を学べます。
表現が増えます。漢字も覚えます。
知識はまちまち。専門書なら増えるね。
僕が小説好きな理由は知識的な問題ではなく、数多の心を読めるから。
心ってのは本の中にあって本を読むことで僕は心に触れられる。
そうすると僕は感動する。
要するに本読んで笑ったり鬱になったりしたいわけですよ。
現実にはそんなに感動は転がっていないしね。
Robotmanになっちゃうぞ!


というわけで今日の本は桜庭一樹の『少女七竈と七人の可愛そうな大人』。
最近近くの書店が一個つぶれて鬱々としていたわけだけど、近くの中古本屋が新刊文庫をなぜかたくさん置いてあるので良いわけです。
七竈も文庫版を安くゲットできたわけで。
まあハードカバーの方がぜっっっっったい良いけどね。

内容は、雪の街旭川で起こる、「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竈と幼なじみの雪風が成長し、高校を卒業するまでのお話。
それはとても切ない話なのです。

僕が気に入っているのは純愛なのに最近の純愛らしくごてごてというか、わかりやすくないところです。
とても静かでどんよりとしたものがそこにはあるのです。

まあなんと言っても余韻ですよね。
最後のやりとりはやるせないよなぁ。

可愛そうな大人はいろいろと考えられますが、個人的には七竈と雪風を入れてほしいですねー
kubojiに話したらそれは悲しすぎるって言われたけど。
まあ少女七竈を取り巻く可愛そうな大人なのでしょう。


こういう余韻たっぷり心に深く突き刺さるような小説は良いですね。
痛快とか考えさせられるとか、そういう論理的なものより、抽象的で情緒的でぼんやりぼけているようなのが良い。
やっぱり切ない系が好きだなw